【経営】社会保険料の未納ー資金繰り改善へのアプローチ

財務改善

こんにちは。株式会社インバンカーの代表、稲葉です。

健康保険・介護保険、厚生年金保険、雇用保険・労災保険などの社会保険料は、多くの企業にとって重い負担です。特に事業主負担分は経営者にとって大きな悩みの一つとなっており、資金繰りが厳しいときには支払いを怠ることもあります。

社会保険料の未納が示す意味

社会保険料の未納は、企業が深刻な財政難にあることを示しています。この状況は、将来の返済が困難になるリスクを意味し、通常、金融機関や信用保証協会は高い貸し倒れリスクを理由に融資を渋ります。しかし、必ずしもそうとは限りません。

例外的なケース 融資が可能な場合

未納があっても融資が実行されることがあります。特に次のような条件が揃っている場合、融資の可能性が出てきます

分割納付の手続きを行っている

・分割納付計画に基づき、遅れることなく数カ月の納付実績があり、今後も納付が見込めると判断される場合

・分割納付が短期間で完了し、未納状態が早期に解消される見込みがある場合

これらの状況下では、信用保証協会が審査に応じる可能性が高まり、金融機関も融資に応じやすくなります。

分割納付の選択肢と経営の安定化

特に人件費比率が高い企業では、社会保険料の支払いが経営に大きな負担となります。金融機関への返済を停止しても、経営者が役員報酬を減額しても、資金繰りの余裕がない場合は支払いが困難になることがあります。しかし、分割納付は可能です。

日本年金機構によると、申請要件や猶予期間は次の通りです。.

・厚生年金保険料等の一時的な納付が事業の継続を困難にするおそれがある場合

・厚生年金保険料等の納付に対する誠実な意思が認められる場合

・納付すべき厚生年金保険料等の納期限から6カ月以内に申請されている場合

・猶予を受けようとする金額に相当する担保の提供がある場合

猶予期間は1年以内ですが、特別な理由がある場合は最長2年まで延長が認められます。

まとめとインバンカーのサポート

社会保険料の未納が発生すると、通常の資金調達は難しくなりますが、分割納付が順調に行われていれば、信用保証協会を通じた融資が可能です。

資金繰りの悪化が予測される場合は、資金調達を行うか、金融機関の返済よりも社会保険料を優先することが大切です。未納状態が長期にわたることはないため、限られた資金の優先順位を慎重に決めることが求められます。

インバンカーは、このような状況で企業が直面する問題に対して、総合的なサポートを提供します。

資金繰りの改善だけでなく、経営改善計画の策定や効果検証、さらなる改善策の提案を通じて、企業が安定した経営を取り戻すためのお手伝いをします。

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